断崖絶壁の丘の下には、緩やかに広がる浜松海岸が見えてきます。フットパスもいよいよゴール間近です!
秋の草花でおおわれた草原を過ぎて、今度は断崖絶壁の丘の上に立ちました。
どこまでも続く丘陵地帯が馬の背のように遠くに見えて、断崖下から吹き上がる潮風がとても心地よく感じられました。
いよいよ私たちが立っている断崖から備え付けのロープを伝って、ゆっくりと浜松海岸へと降りていきます。
足場を確かめながら一歩、また一歩と。
いよいよクライマックスのゴール地点はもう直ぐです!
先程まで草花で堪能させてもらった草原と別れるのが惜しまれましたが、そんな悠長なことは言ってられません。
足元を滑らせないようように、慎重に降りていきます。
このルート工作は、地元の漁業組合の人たちが安全に降りられるよにと汗水流して作られたとお聞きしました。
地元の人たちの温かい思いがなければ、私たちがこうして道を歩くことはできません。
自然のなかに足を踏み入れた時、自然に感謝する気持ちは勿論ですが、
私たちが安全に通行できるよに林道や海岸を整備し、
自然環境を守り続けて下さる地元の人たちの思いも大切にしていかなければならないと思います。
ようやく海岸に辿りついた私たちは、今降りてきた丘を見上げていました。
こんな高いところをよく降りてきたねと口々に話しながら、断崖に囲まれた浜松海岸の中を、港町へ向けて歩いていきました。
そしていよいよゴールです!港町について驚いたのが、まるでタイムスリップしたような古い民家や網屋が
あちらこちらにまだ健在して残されていました。
ここは、かの有名な北の国からのロケ現場として使われた場所でもあり、蛍を心配して向えにきた五郎と純が、
休憩した凪屋食堂が今も残されていました。
海岸にはたくさんの昆布が打ち上げられています。
北海道の沿岸には昆布漁で生計を立てている漁師さんたちがたくさんいます。
父親が命がけで獲ってきた大切な昆布を砂利で敷き詰められた庭先で、家族総出になりながら天日干しの作業を行います。
港町を過ぎて落石駅に帰る途中、面白い光景を目にしました。
それは、この土地ならではという珍しい庭先、というよりも敷地でした。
民家の庭先には、砂利が綺麗に敷き詰められ整備されている広大な場所がいくつも見受けられました。
一瞬、この土地で暮らす人たちは広い駐車場をもっているのだなあと思えてくるのですが、
実はそうではなかったのす。
この綺麗に整備された一見駐車場とも思えるほどの場所は、海から水揚げされた貴重な昆布を、
天日干しするために広げて並べる場所だったのです。
漁で昆布を獲る仕事が父親だったら、浜ではお母さんや子供たちが家族総出で、
獲れた昆布を干すための並べる作業を行っていたのです。
この場所は彼らにとっては神聖な場所。自然からの恵みの昆布を干すための重要な場所だったのです。
ここを知らないで、歩いたり通ったりしたものだったら・・・分りますね。
命がけで獲ってきた父親の昆布を、家族という強い絆に支えながら大切に仕上げていきます。
私たちが普段何気なく食べている昆布ですが、こんなにも大変な苦労をしながら消費者のもとへと届けられていることを思うと、
いのちの恵みの有難さに感謝し、大切に食さなくてはならないと痛切に思えました。
素晴らしい景観と漁師文化にふれた浜松フットパスでした!いずれまた歩いてみたいですね。








